口ひげで男性の病気や自殺を啓発。

生活
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11月は初夏

南半球に位置するオーストラリアは日本と季節が逆です。9月頃からだんだん暖かくなってきて花や草木がどんどん育ち始めます。11月は初夏にあたり、木々の新緑は眩しく、庭の芝はどんどん生えてきます。

モウベンバー

この11月にオーストラリアでは「モウベンバー」というイベントが各所で行われます。モウベンバーの目的は男性の病気や自殺を予防するための啓発活動で、同時に寄付金も募ります。

男性の病気とは具体的には前立腺がんや精巣がんのことです。また、自殺に関してオーストラリアでは自殺者の7割以上は男性というデータがあるそうです。

ピンクリボン

乳がんの啓発活動として日本でもよく知られている「ピンクリボン」では、参加者はピンクの服を着たりピンクリボンのピンバッジをつけたり、何かしらの形でピンクリボンの啓発活動に参加していることを表現します。

モウベンバーでは、参加者は口ひげを生やすことでモウベンバー参加していることを表現します。

造語

口ひげは英語で mustache(ムスタッシュ)といい、オーストラリアでは縮めて単に mo(モウ)ということも少なくありません。11月は英語で November(ノウベンバー)です。

この二つの言葉を掛け合わせてできあがったのが Movember(モウベンバー)です。11月は草や芝もぐんぐん成長する月なので、口ひげを生やす期間としてもちょうどよかったのでしょう。

口ひげで繋がる

モウベンバーのことについて知らない人は、いつもは口ひげを生やしていないのに11月に入って口ひげを生やしている人がいたら、どうして口ひげを生やし始めたのだろう、と思うかもしれません。

そこから、モウベンバーについての会話が始まったり、モウベンバーを知らなかった人はそれについて検索したりするかもしれません。

世界規模

そのようにしてモウベンバーの輪が広がって男性の病気や自殺への理解が深まり、さらに寄付金も多く集まれば、不幸な死を遂げる男性の数は確実に減っていくでしょう。

モウベンバーは1999年にオーストラリアのアデレードで始まり、今ではヨーロッパ、北米、アジアの国々でも行われる世界規模の運動になっています。

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